2006/12/17

滞在手続き Registrationは3日以内?

オランダに滞在する外国人は、オランダ到着後3日以内に警察署(蘭:Politie Bureau)に届け出る(Registrationを行う)必要があります。

という情報を得て、オランダ入国3日目に、近所の警察署へ足を運ぶことに。警察署の場所は、当時、滞在中の部屋にあった電話帳の地図で確認していたので、すぐわかりました。電話帳の地図には、警察署と郵便局の位置が載っているので、結構便利ですよ。

さて、入口を入ると受付カウンターのようなところがあり、女性警察官がにこやかに出迎えてくれました。
「3日前にオランダに来て、1年滞在の予定なんですけど、Registrationはここで行うのですか?」
と英語で尋ねると、
「RegistrationはForeign Policeに電話して行ってください。この紙に電話番号が書いてありますから」
と、すぐさま英語に切り替えて、蘭英2ヶ国語でRegistrationについて書かれたプリントを渡してくれました。

受付時間の関係で、翌日、プリントに書かれたForeign Policeに電話してみました。
「4日前にオランダに来て、1年滞在の予定なんですけど、Registrationはここで行うのですか?」
「4日前? 3日以内にRegistratonしないといけないんですよ。ところで、滞在期間は?」
「1年間です」
「ああ、ここは3ヶ月未満の滞在のRegistrationをするところなんです。1年だったら、今から言う番号に電話してください」
と、新しい電話番号をメモすることに。

さて、続けて新しい電話番号に電話してみました。
「4日前にオランダに来て、1年滞在の予定なんですけど、Registrationはここで行うのですか?」
市役所へは行きましたか?」
「はい。チェックインを行って、滞在許可申請のためのアポイントメントを電話でとりました。」
「それだったら、ここでRegistrationする必要はありませんよ。滞在許可申請の日に、市役所でRegistrationすることになりますから。まとめて市役所が手続きを行ってくれますよ」

そんな! ほっとするとともに気が抜けたのも事実。
つまり、3ヶ月以上の滞在の場合は、滞在許可申請もRegistrationも、同じ日に市役所で行うので、別途、警察に出向く必要はなかったのです(少なくとも2006年秋のライデン市では)。
とは言え、いろいろあって(詳しくはこちら)滞在許可申請と同時にRegistrationを行ったのは、オランダ入国から約2ヵ月後。最初の"3日以内"とは、えらい差があるような・・・。

約2ヵ月後、Registrationも無事終わり、向かったところは銀行。そう、世の中、お金なしには何もできませんからね。次回は、オランダでの銀行口座開設について紹介します。

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2006/12/12

滞在手続き 滞在許可 寛容が美徳

オランダ滞在手続きの第1歩は、市役所でチェックインすること。受付で滞在手続きをしたいと伝えると、その場でCheck-In Letterを作成してくれます。Check-In Letterに記載されている番号に電話して、滞在手続きのアポイントメントを取るように言われ、滞在許可のApplication Formを渡されて、その場は終わりです。


さて、筆者は、すぐに電話しました。日本人は3ヶ月間は手続きなしで滞在できるとはいえ、長期滞在を目的にしてるのは明白なんだから、疑いを招かぬよう早めに手続きするにこしたことないですよね。で、電話をすると、住所や名前を訊かれ、そして伝えられたアポイントメントの日にちは、
「え?! 1ヶ月以上先?!」
なんでも、とても混み合っているのだとか。筆者の所属先のオランダ人は、「1ヶ月以上先? まあ、だいたいそんなものかな」という反応でした。
うーん、さすがは多くの異国人を受け入れているオランダ。


しばらくすると、"Appoint Certification"が郵送されてきました。開けてみると、
「名前が違う!」
確かに、音声的には似た表記だけど、パスポートの表記とは苗字も名前も違う。電話で聞き慣れない名前を書き取った結果とはいえ、滞在手続きの日には必ず持参するようにと言われている書類。名前が違っていていいのだろうか? うーん、と少し悩みました。でも、これしかないのだし、Check-In Letterの名前は正確だから、どうにかなるだろうと思うことにしました。

そして、滞在手続きの日。どうにかなりました。受付に行ってCheck-In LetterとAppoint Certificationを提示すると、どうやら最初からややこしい名前で確認するのではなく、日時から情報を確認し名前と照合するらしく(それも細かいスペルチェックはないらしく)、問題なく番号札を渡されました。疑われたらどうしようと少しは心配していたのですが、疑いなど無縁の対応でした。
うーん、やっぱりオランダやね。


さて、ようやく筆者の番になり、Application Formを差し出すと、
「これは、日本人用のApplication Formじゃないですね」
「え?! チェックインのときにパスポートを提示してもらったものなんですけど・・・」
Application Formには"with MVV(3ヶ月以内の短期滞在許可必要な人用)"と"without MVV(3ヶ月以内の短期滞在許可必要でない人用)"の2種類があります。日本人は後者で滞在許可申請をするのですが、筆者が手にしていたのは前者。「新しくアポイントメントを取り直しましょう」と、その場で手続きしてくれたのですが、
「え?! 1ヶ月近く先?!」
筆者は構わないけど、オランダとしてはそれでいいのでしょうか。・・・それでいいみたいです。
うーん、ほんまに寛容が美徳の国、オランダやわ。


2度目のアポイントメントの日は、さすがにすんなり手続きが進みました。ライデン市役所から移民局に書類を郵送し、6か月以内に返答が郵送されてくるのだとか。ちなみに、この滞在許可(VVV)申請の日に、ライデン市へのRegistrationも一緒に行います。次回は、このRegistrationの顛末について、紹介します。

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2006/12/10

渡蘭準備 アポスティーユは何通必要?

オランダに労働・就学・研修などの目的で長期滞在するのに、昔のように在日オランダ大使館からビザの発給を受ける必要はありません。そのかわり、戸籍謄(抄)本(Birth Cietificate:出生証明書として使用)を日本(オランダではなく)の外務省に提出し、アポスティーユ証明(英:Apostille Stamp)と呼ばれるA5くらいの付箋をつけてもらいます。
※ 手続きの流れや必要書類、窓口などについては『Welkom in Leiden』のオランダ滞在手続きのページを見てください。

このアポスティーユですが、オランダ到着後に在蘭日本大使館で翻訳してもらったあと、①オランダ滞在許可申請に加え、②警察へのRegistrationに必要ということでした。つまり、少なくとも2回は必要ということです。ここで悩んだのが、渡蘭時にアポスティーユ証明を2通携えていないといけないのかということでした。もし①と②の両方に、コピーでなくオリジナルの提出が必要なら、アポスティーユ証明取得時(@日本の外務省)か翻訳時(@在蘭日本大使館)でのアウトプットが2通でなくてはなりません。 そこで、関係3機関に問い合わせました。

1)外務省へ電話

   「日本でアポスティーユ証明を1通発行してもらい、その1通をもとに
    在蘭日本大使館で翻訳を2通作ってもらえますか?」
   「在蘭日本大使館ではどう言ってるんですか?」
   「ホームページを見たんですが、翻訳1通に対して複数翻訳が出るかは

    書いてないんです」
   「2通必要なんですか」
   「オランダでは、滞在許可申請とregistrationで2通必要らしいんです」
   「じゃあ、アポスティーユは2通申請ですね」
   「え!? 翻訳2通にはアポスティーユ2通必要なんですか?」
   「そうです」
という返答でしたが、それまでの受け答えの様子から、よくわかってないんじゃないかと疑っていたので、他の2件の問い合わせ結果を待つことにしました。

2)在蘭日本大使館へメール
自動返答メッセージが送られてきました。メールでの問い合わせには答えられないから、電話するようにと。
少し不安になって、この時点で戸籍抄本の請求をはるばる遠い故郷の役場にしました。既に1通は取り寄せていたのですが、2通目のアポスティーユ申請が必要な場合に備えてです。


3)ライデン市役所へメール
メールを出してから1週間ほどして、担当の方から返信がきました。①②とも、オリジナルを提出してくれたら市役所側でコピーするので、オリジナルは1通のみで良いと。簡潔だけど丁寧な文面(英語)で、最初の2件に冷たくあしらわれただけに、感謝の気持ちも倍増です。一方、気がかりだった重要事項が一つ片付いてほっとした反動で、日本のお役所体質に怒りが新たになったことは言うまでもありません。


まず、外務省の担当の人。わからないならわからないと言って、わかる担当部署(この場合はアポスティーユ翻訳をしている多くの大使館の一つかもしれませんが)に紹介するなりすべき。それなのに、わからないまま居丈高に適当に返答して、結果として誤った情報を伝えるなんて、一般企業ならありえないですよね。在蘭日本大使館も、電話がOKならメールでも良さそうなものなのにと思えます。メールが殺到して答えきれないというなら、もう少しホームページを充実させて、主要な疑問はホームページで解決するようにしてもらえないものでしょうか(筆者の疑問はマイナーな部類だったのかもしれないけど)。とくにアポスティーユ関係のFAQは、アポスティーユ証明を採用してる多くの国の大使館と共通でつかえる部分もあるはずだし。

アポスティーユは何通必要か? 1通です。少なくとも2006年10月のライデン市では。


ちなみに、日本からアポスティーユを1通持っていけば、それの提示で在蘭大使館で複数の翻訳を作成してもらえます。


渡蘭前から、メールを通して親しみを覚えていたライデン市役所。次回は、ライデン市役所をメインの舞台に、ほんとにこんなのでいいの?といろんな意味で思ったオランダ滞在手続きについて紹介します。



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2006/12/09

「ライデン探検記」は何故ホームページから分かれたか

このブログ『ライデン探検記』は、筆者のホームページ『Welkom in Leiden』から派生したものです。

Welkom in Leiden』は、筆者がオランダ滞在を始めたときに「これがもっと早くわかっていれば・・・」と口惜しくなったり、「これはぜひ多くの人に知ってもらいたい」と感じた情報を、できるだけ簡潔にテーマごとに紹介しています。その結果、筆者個人の困ったり、良かったと感動したりしたエピソードは、大部分削ってしまいました。それが、ホームページ作成の最初の動機だったんですが。

というわけで、筆者個人のエピソードに沿った情報を勝手に発信する場として、このブログ『ライデン探検記』を立ち上げます。内容は、主に以下のようになるはずです:

  • 筆者のエピソードをまじえたライデン(場合によってはオランダ)滞在に関するお役立ち情報
  • 「ライデンを知らないなんてもったいない!」という筆者の思いを込めたライデンを楽しむ情報
  • ライデンで目にするオランダの価値観と、それに基づく人々の生活の様子を描いた雑記

次回は、ライデン探検を始める前、日本での準備中に身に染みて感じた日本のお役所体質と、対照的なライデン市役所の対応を紹介します。

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