2006/12/10

渡蘭準備 アポスティーユは何通必要?

オランダに労働・就学・研修などの目的で長期滞在するのに、昔のように在日オランダ大使館からビザの発給を受ける必要はありません。そのかわり、戸籍謄(抄)本(Birth Cietificate:出生証明書として使用)を日本(オランダではなく)の外務省に提出し、アポスティーユ証明(英:Apostille Stamp)と呼ばれるA5くらいの付箋をつけてもらいます。
※ 手続きの流れや必要書類、窓口などについては『Welkom in Leiden』のオランダ滞在手続きのページを見てください。

このアポスティーユですが、オランダ到着後に在蘭日本大使館で翻訳してもらったあと、①オランダ滞在許可申請に加え、②警察へのRegistrationに必要ということでした。つまり、少なくとも2回は必要ということです。ここで悩んだのが、渡蘭時にアポスティーユ証明を2通携えていないといけないのかということでした。もし①と②の両方に、コピーでなくオリジナルの提出が必要なら、アポスティーユ証明取得時(@日本の外務省)か翻訳時(@在蘭日本大使館)でのアウトプットが2通でなくてはなりません。 そこで、関係3機関に問い合わせました。

1)外務省へ電話

   「日本でアポスティーユ証明を1通発行してもらい、その1通をもとに
    在蘭日本大使館で翻訳を2通作ってもらえますか?」
   「在蘭日本大使館ではどう言ってるんですか?」
   「ホームページを見たんですが、翻訳1通に対して複数翻訳が出るかは

    書いてないんです」
   「2通必要なんですか」
   「オランダでは、滞在許可申請とregistrationで2通必要らしいんです」
   「じゃあ、アポスティーユは2通申請ですね」
   「え!? 翻訳2通にはアポスティーユ2通必要なんですか?」
   「そうです」
という返答でしたが、それまでの受け答えの様子から、よくわかってないんじゃないかと疑っていたので、他の2件の問い合わせ結果を待つことにしました。

2)在蘭日本大使館へメール
自動返答メッセージが送られてきました。メールでの問い合わせには答えられないから、電話するようにと。
少し不安になって、この時点で戸籍抄本の請求をはるばる遠い故郷の役場にしました。既に1通は取り寄せていたのですが、2通目のアポスティーユ申請が必要な場合に備えてです。


3)ライデン市役所へメール
メールを出してから1週間ほどして、担当の方から返信がきました。①②とも、オリジナルを提出してくれたら市役所側でコピーするので、オリジナルは1通のみで良いと。簡潔だけど丁寧な文面(英語)で、最初の2件に冷たくあしらわれただけに、感謝の気持ちも倍増です。一方、気がかりだった重要事項が一つ片付いてほっとした反動で、日本のお役所体質に怒りが新たになったことは言うまでもありません。


まず、外務省の担当の人。わからないならわからないと言って、わかる担当部署(この場合はアポスティーユ翻訳をしている多くの大使館の一つかもしれませんが)に紹介するなりすべき。それなのに、わからないまま居丈高に適当に返答して、結果として誤った情報を伝えるなんて、一般企業ならありえないですよね。在蘭日本大使館も、電話がOKならメールでも良さそうなものなのにと思えます。メールが殺到して答えきれないというなら、もう少しホームページを充実させて、主要な疑問はホームページで解決するようにしてもらえないものでしょうか(筆者の疑問はマイナーな部類だったのかもしれないけど)。とくにアポスティーユ関係のFAQは、アポスティーユ証明を採用してる多くの国の大使館と共通でつかえる部分もあるはずだし。

アポスティーユは何通必要か? 1通です。少なくとも2006年10月のライデン市では。


ちなみに、日本からアポスティーユを1通持っていけば、それの提示で在蘭大使館で複数の翻訳を作成してもらえます。


渡蘭前から、メールを通して親しみを覚えていたライデン市役所。次回は、ライデン市役所をメインの舞台に、ほんとにこんなのでいいの?といろんな意味で思ったオランダ滞在手続きについて紹介します。



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